五十肩がなかなか治らない…?仕事・家事をラクにする治療法とクリニック選び
はじめに|腕が上がらない・夜も眠れないつらさ
「腕が上がらない」「背中に手が回らない」「夜中にズキズキして眠れない」──そんなつらさを、年齢のせいだからと我慢していませんか?
中高年に多い「五十肩(肩関節周囲炎)」は、放っておくと何年も症状が続くことがある疾患です。特に福岡のような都市部では、車移動やデスクワークなど肩を動かす機会が少ない生活スタイルの方が多く、五十肩の症状が悪化しやすい傾向にあります。
本記事では、「いつか治るだろう」と放置しているうちに、痛みや可動域の制限が進んでしまった──そんな方に向けて、五十肩がなかなか治らない理由とその対処法、福岡で受けられる治療法やクリニック選びのポイントまで、わかりやすく解説します。
「もう歳だから仕方ない」とあきらめる前に。仕事や家事がラクになる最初の一歩を、一緒に踏み出しましょう。
そもそも五十肩とは?進行パターンと治りにくさの原因
五十肩は医学的には「肩関節周囲炎」と呼ばれ、肩の関節を包む関節包や靱帯、腱といった軟部組織に炎症が起きることで生じる病気です。名前の通り、50代を中心に発症するケースが多く、「突然肩が上がらなくなった」「何もしていないのに痛い」といった声がよく聞かれます。
加齢とともに肩周辺の組織は硬くなりやすいことが分かっています。これにより肩関節の柔軟性が失われ、ちょっとした動きや姿勢の乱れがきっかけで炎症が起こるのです。この炎症が減らずに居座ってしまうと、炎症細胞や異常興奮神経が増え、長引く痛みになります。また、長時間のデスクワークや運動不足といったライフスタイルも、五十肩を引き起こす一因になります。
五十肩の進行は大きく3つの時期に分かれます。
炎症期(急性期)
何もしていなくてもズキズキと痛みがあり、特に夜間の痛みが強く出るのが特徴です。寝返りや服の着脱が困難になり、睡眠にも影響します。
拘縮期(慢性期)
痛みが少しずつ落ち着く一方で、肩の動きが極端に制限されるようになります。髪を結ぶ、背中をかくといった日常動作が困難になり、日々の生活に不便さが増します。
回復期
リハビリやセルフケアによって徐々に可動域が戻ってくる段階です。しかし回復のスピードには個人差があり、無理をすると痛みが再発するリスクも。
五十肩が「なかなか治らない」と感じる理由のひとつは、この段階的な進行のなかで、正しい対応がされていないことにあります。たとえば炎症期に無理にストレッチをしてしまったり、拘縮期に何もしないまま放置したりすると、回復までに何年もかかることがあります。
さらに、自己診断で「これは五十肩だろう」と思っていても、実際には腱板断裂や石灰沈着性腱炎、頸椎からくる神経障害だったというケースもあります。痛みの原因を見誤れば、適切な治療にはつながりません。
「肩が痛い」だけでは終わらせず、段階ごとの症状や対応方法を正しく理解すること。それが、五十肩を根本から改善するための第一歩です。
自己流ケアの落とし穴と、通院すべきサイン
「湿布を貼ってしのいでいる」「痛みが落ち着くまでじっと我慢している」「YouTubeで見たストレッチを試してみた」──五十肩に悩む多くの方が、こうした“自己流ケア”で対応しようとします。確かに軽い肩こりや疲労感であれば、自宅での対処で改善することもあります。しかし、五十肩は一時的な不調ではなく、炎症や拘縮といった明確な病態を伴う疾患です。誤ったケアは症状の長期化や悪化を招くリスクがあります。
とくに見落としがちなのが「ステージごとの適切なケアの違い」です。
炎症期(急性期)には、無理なストレッチや入浴直後の過度な温熱刺激が逆効果になることがあります。患部の炎症が悪化し、痛みが強まり、夜間の睡眠にも支障が出ることも。逆に拘縮期では、痛みが引いてきたからといって安静を続けすぎると、肩の動きが戻らないまま固まってしまう可能性があります。
このように、五十肩は「放置すれば治る」とは限りません。間違ったケアや対応の遅れが、数ヶ月から数年単位で生活の質を落とす原因になってしまうのです。
では、どのようなときに医療機関への受診を検討すべきなのでしょうか?次のようなサインがあれば、自己判断は避け、早めの相談をおすすめします。
- 肩の痛みが2週間以上続いている
- 夜間の痛みで眠れないことが多い
- 腕が真上に上がらない、背中に手が回らない
- 湿布や市販の痛み止めがほとんど効かない
- 肩以外にも首や腕にしびれ・だるさがある
- 痛みで日常生活や仕事に支障が出ている
これらの症状は、五十肩だけでなく、腱板断裂や神経障害など、他の疾患が原因で起こっている可能性もあります。間違った自己流ケアで時間を無駄にするよりも、専門医による診断と適切な治療を受けたほうが、結果的に早く、そして安全に回復へ向かえることがほとんどです。
特に福岡のように医療機関が充実している都市部では、整形外科やペインクリニック、リハビリ専門クリニックなど、状態に合わせた治療を提供している施設が多く存在します。「これくらい大丈夫」と我慢せず、自分の肩としっかり向き合うことが、改善への第一歩となるのです。
福岡エリアで受けられる主な治療法(整形・ペイン・鍼灸)
「五十肩かな?」と思ったら、最初に迷うのが“どこに相談すればいいのか”ということではないでしょうか。福岡市内には数多くの医療機関や治療院があり、整形外科・ペインクリニック・鍼灸院・整体など、選択肢が豊富に揃っています。ここではそれぞれの治療法の特徴と、五十肩のステージに応じた適切な受診先の考え方をご紹介します。
整形外科|まずは画像診断と基本治療から
五十肩の診断・治療の“最初の窓口”として多くの方が訪れるのが整形外科です。診察とレントゲンやMRIなどの画像検査を通じて、腱板断裂や石灰性腱炎などの他の疾患と区別しながら、五十肩かどうかを医学的に見極めてくれます。
整形外科では、痛みが強い炎症期には消炎鎮痛薬や湿布、神経ブロック注射が使われ、炎症が治まることを待ちます。そして拘縮期以降には、医師と連携した理学療法士による運動療法(ストレッチや可動域訓練)へと移行していくのが一般的です。
福岡市内の整形外科では、五十肩のステージごとにリハビリプログラムを細かく組んでいる施設も多く、保険診療内で無理なく通える点もメリットです。
ペインクリニック|痛みに特化した高度治療
「とにかく痛みがつらい」「眠れない」「他院で改善が見られなかった」──そんな重症化したケースで選ばれるのがペインクリニックです。ペイン(Pain)=痛みの専門医が在籍しており、麻酔薬を用いてブロック注射を行うなど、神経に直接アプローチします。しかし、麻酔が切れると効果が一時的だったということも多いかと思います。
また、近年では「コンディショニング」と呼ばれる、痛みの出にくい体作りの運動指導を行う施設も登場しており、痛みと付き合いながら生活を快適にすることを目的としたサポートも期待できます。
鍼灸・整体・整骨院|補完的な選択肢としての価値
「整形で薬はもらったけれど、もう少し日常的なケアがしたい」「リハビリだけでなく、全身のバランスも整えたい」という方に人気なのが、鍼灸や整体です。
鍼灸では、ツボ刺激や温熱療法によって血流や自律神経のバランスを整え、肩周辺の筋肉や靱帯の緊張を和らげてくれます。また整体・整骨院では、可動域の回復を目的とした手技療法やストレッチ指導が受けられるため、拘縮期や回復期の補助療法として活用されることが多いです。
福岡市には国家資格を持つ鍼灸師や柔道整復師が多数在籍している施設もあり、整形外科やペインクリニックと併用して通う方も増えています。ただし、明らかな炎症や急性の痛みがある場合は、まず医師の診断を受けることが先決です。
医療機関選びのコツ|通いやすさ・治療方針の見極め方
「病院はたくさんあるけれど、どこに行けばいいのかわからない」──五十肩のように、完治までにある程度の時間がかかる疾患では、“治療を続けやすい医療機関かどうか”がとても大切です。
選ぶべき施設は、症状の段階や自分のライフスタイルによって異なります。ここでは、医療機関を選ぶうえで確認しておきたい4つの視点をご紹介します。
「通いやすさ」は継続のカギ
五十肩の改善には、一定期間の通院やリハビリの継続が必要です。特に拘縮期〜回復期には、週1〜2回程度のリハビリが推奨されることもあります。そのため、自宅や職場からのアクセスが良い場所、予約が取りやすい時間帯に診療しているクリニックを選ぶことは、非常に現実的かつ重要な判断基準です。
福岡市内には、夜間診療や土日診療を行っている整形外科やペインクリニックも多く、働きながらでも無理なく通える体制が整っている施設を選ぶと安心です。
丁寧なカウンセリングがあるか
「五十肩」とひとくちに言っても、痛みの強さや制限の程度、生活スタイルによって最適な治療は異なります。初診で「とりあえず薬だけ出される」ような対応では、根本的な改善にはつながりません。
信頼できる医療機関は、初診時にしっかりと話を聞いてくれ、ステージの見極め、治療計画の提案、他の疾患の可能性を排除するための検査をきちんと行ってくれます。「話を聞いてくれる先生かどうか」は、口コミや評判、実際の受診時の印象から見極めましょう。
リハビリや運動療法の体制が整っているか
拘縮期〜回復期にかけては、どれだけ適切な運動療法が行えるかが回復スピードに大きく影響します。そのため、理学療法士や作業療法士が在籍しているか、パーソナルなリハビリ指導を受けられるかどうかも、医療機関選びの大きなポイントです。
福岡の中でもリハビリ特化型の整形外科や、パーソナル運動指導を導入しているペインクリニックなどは、リハビリ目的で通う方にも支持されています。
女性スタッフ・プライバシー配慮・継続しやすさもチェック
「できれば女性の先生に診てもらいたい」「人目が気になるから個室の方がいい」など、プライバシーや安心感を重視する方も多いでしょう。最近では、女性医師が在籍するクリニックや、カウンセリングルームが完全個室になっている施設も増えています。
また、LINE予約やWEB問診などでスムーズに通える仕組みがあるか、相談しやすい雰囲気かどうかも、長期通院における“続けやすさ”を左右するポイントになります。
実際の体験談(通院でラクになった人のケース)
Aさん(52歳・事務職・福岡市在住)の場合
「最初は“寝返りで目が覚める痛み”から始まりました。肩に違和感はあったものの、“そのうち治る”と軽く考えて放置。ところがある朝、シャツを着ようと腕を上げた瞬間、激痛が走り、日常動作に支障が出るように。そこから一気に悪化しました。
整形外科を受診すると“典型的な五十肩の炎症期”と診断され、痛み止めの処方とリハビリの提案を受けました。最初の2週間は薬とアイシング中心で、無理な運動はNG。拘縮期に入ってからは週1でリハビリに通い、理学療法士さんと一緒にストレッチを続けました。
最初は正直、リハビリも痛くて行くのが憂鬱でした。でも、3ヶ月目くらいから可動域が少しずつ改善し、朝の身支度もスムーズにできるように。6ヶ月経った今では、痛みはほぼなくなり、週1のメンテナンス通院だけで済んでいます」
Bさん(60歳・パート勤務・太宰府市在住)の場合
「五十肩のことは名前しか知らず、“肩こりみたいなもの”だと思っていたんです。でも痛みがだんだん強くなって、ついには夜中も眠れないほどに。湿布も効かないし、肩を上げるのが本当につらくて。
早く痛みを取りたいと思いネットで検索して、福岡市内の痛みの血管内治療を専門としているクリニックを受診。問診とエコーで診断され、炎症血管がはっきりと見えたためカテーテル治療を受けました。
2週間くらいで夜の痛みがみるみる減り、とても楽になりました。2回のステロイド注射を追加することで1ヶ月で痛みはほとんどなくなり、その後2ヶ月のコンディショニングと教えていただいた自己トレーニングを自宅で行いました。。今では肩を回せるようになり、日常の動作に支障がない程度まで回復しました。“我慢しないで行ってよかった”というのが本音で、少ない通院回数で楽でした」
Cさん(48歳・自営業・福岡市博多区)の場合
「若い頃からスポーツをしていたこともあって、体には自信がありました。でも仕事でPC作業が続いた数ヶ月後、突然右肩に痛みが。半年ほど自己流でケアをしていたものの、改善どころか悪化。
知人の紹介で整骨院と整形外科を併用しながら治療を開始。整形外科では診断と初期の炎症管理、整骨院では姿勢の改善や可動域のサポートを受けました。週1〜2回の通院とストレッチを4ヶ月ほど継続した結果、徐々に腕が上がるように。動かせるようになったときは、少し泣きそうになるくらい嬉しかったです」
まとめ|“もう歳だから”と我慢しないで。最初の一歩を。
五十肩は、単なる「肩こり」や「加齢による痛み」ではありません。進行すれば、髪を結ぶ・服を着る・物を持ち上げるなど、何気ない日常動作すらつらくなってしまう疾患です。そして何よりやっかいなのは、「そのうち自然に治る」と信じて放置してしまうと、回復までに年単位の時間がかかるケースがあること。
炎症が起きたまま無理に肩を動かすと悪化することもあれば、逆に拘縮期にまったく動かさないことで関節が固まり、痛みが長引くこともあります。だからこそ、五十肩の進行段階を正しく理解し、症状に応じた対処を行うことが大切です。
そして福岡には、五十肩に対応できる整形外科、ペインクリニック、鍼灸院、整体院など、さまざまな治療手段が整っています。痛みが強いなら血管内治療ができるクリニック、ペインクリニック。リハビリを重視したいなら整形外科、体質改善を求めるなら鍼灸や整体といったように、目的に応じて選ぶことができます。
実際に多くの方が「もっと早く来ればよかった」と口をそろえて話すように、早期の受診と適切な治療こそが、痛みからの解放への近道です。
「歳だから仕方ない」「忙しくて通えない」──そんな理由で我慢し続けている方にこそ、知ってほしい。五十肩は、正しいステップを踏めば必ず改善が見込める疾患です。
最初の一歩は、ほんの小さな決断かもしれません。でもその一歩が、数ヶ月後のあなたの生活を、劇的にラクにしてくれるかもしれないのです。どうかその一歩を、今日から踏み出してみてください。
そしてその一歩をぜひ福岡ペインケアクリニックで踏み出しませんか?ぜひ一度ご相談ください。