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動注治療

動注治療とは

動注治療(動脈注射療法)は、慢性的な痛みを軽減するために、動脈を通じて高濃度の薬剤をピンポイントで投与する治療法 です。通常の内服薬や点滴による治療と異なり、治療が必要な部位に直接薬剤を届けるため、即効性が高く、全身への負担が少ない のが特徴です。

この治療は、炎症や痛みを引き起こしている部位の血流を利用し、薬剤を的確に浸透させることで、局所的な炎症の鎮静や神経の過敏化を抑える 役割を果たします。特に、変形性関節症や神経痛、スポーツ障害など、慢性的な痛みが続くケースで効果を発揮します。
動注治療は、患者一人ひとりの症状や痛みの程度に応じて投与する薬剤の種類や濃度を調整することが可能 です。そのため、症状の改善を狙いながら、副作用を最小限に抑えることができます。

また、外来で数分で終える治療であり、痛みの原因を減らしより長期的な痛みの軽減が期待できる という点でも注目されています。

適応症例としては四肢末梢の痛みです。

動注治療は、痛みを減らし、患者の生活の質(QOL)を向上させることを目的とした治療法 です。

動注治療の特徴

ピンポイントで痛みの原因に作用

動脈を通じて直接薬剤を投与するため、狙った部位に薬剤を届けることができます。

手術不要で低侵襲

切開を伴わず採血よりも細い針を用いています。数分で処置は終わりすぐに帰宅でき、手術を避けたい患者にも適した治療法です。

副作用が少ない

様々な報告では重大な副作用はなく、使用する薬剤は数十年前から抗生剤として使用されているため安全性は非常に高いです。

何度もでき、カテーテル治療と併用可能

動注治療の簡易性とカテーテル治療の持続的な改善効果を組み合わせることで、より高い治療効果が期待できます。

動注治療の効果

炎症の鎮静化

動注治療では、慢性的に炎症が発生している部位(もやもや血管)の動脈内に一時的塞栓物質(抗生剤:イミペネム/シラスタチン)を投与します。これにより、もやもや血管のみが一時的に塞栓されることで炎症が減り、痛み・腫れ・発赤が軽減されます。

血流の改善による組織修復促進

慢性的な炎症が続くと、正常血流が悪くなり、組織障害をきたしたり組織の修復が遅れることがあります。動注治療により異常炎症血管を減らし適切な血流を確保することで、組織の回復を促し、長期間続く痛みの改善につながります。これにより、筋肉や腱、関節周辺の組織が修復されやすくなり、痛みの根本的な原因にアプローチできます。

リハビリとの併用でさらなる効果

動注治療を受けた後に適切なリハビリを行うことで、治療効果を最大限に引き出すことが可能です。リハビリにより、筋力の強化や関節の柔軟性を向上させることで、再発を防ぎながら症状の長期的な改善が期待できます。

再発リスクの低減

炎症を抑えることで、慢性的な痛みの再発リスクを低減する効果があります。特に、適切な姿勢や生活習慣の見直しと組み合わせることで、痛みの根本的な原因を改善し、長期的な症状のコントロールが可能になります。

副作用・リスク

一時的な痛みや腫れ

治療後、注射部位や治療部位に軽い痛みや腫れが生じることがあります。通常は数日以内に軽減します。

内出血や血腫の形成

動脈に細い針を刺すため、軽度の出血や内出血が起こることがあります。通常は自然に吸収されますが、大きな血腫ができた場合は適切な処置が必要になります。

アレルギー反応

投与される薬剤に対してアレルギー反応が起こる可能性があります。事前の問診やアレルギーテストを行うことでリスクを最小限に抑えることができます。

血管の炎症(血管炎)

ごく稀に、動脈に直接薬剤を投与することによって軽度の血管炎が起こることがあります。症状としては、発赤、圧痛、腫れなどが見られますが、通常は数日以内に改善します。

感染リスク

針を刺す処置を行うため、ごく稀に細菌感染が起こる可能性があります。適切な消毒下での処置を徹底することでリスクを軽減できます。

効果に個人差がある

すべての患者が同じ時期に同じ効果が得られるわけではなく、症状の程度や体質によって結果が異なることがあります。一度の治療で十分な効果が得られない場合は、複数回の治療が必要になることがあります。

再発の可能性

痛みの原因となる炎症が再発する可能性があり、適切なリハビリや生活習慣の改善と組み合わせることで再発リスクを低減できます。

神経への影響

極めてまれですが、投与された薬剤が神経に影響を与えることがあり、一時的な感覚の違和感やしびれを感じる場合があります。通常は時間とともに改善しますが、長期間続く場合は追加の診察が必要です

この治療はオクノクリニックの奥野先生によって2014年に開発されたものです。当院はオクノクリニックとライセンス契約を結び動注治療を行なっております。

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