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起立筋付着部障害

起立筋付着部障害とは

起立筋付着部障害は、脊柱起立筋(背骨に沿って走る筋肉群)の腱が骨に付着する部分に炎症や微細損傷が発生し、慢性的な痛みを引き起こす疾患 です。この障害は、長時間の不良姿勢や過度な筋肉の使用、加齢による変性が原因となることが多い です。
この疾患は特に腰や背中に鈍い痛みを感じる ことが特徴で、放置すると痛みが慢性化し、日常生活に影響を及ぼすことがあります。

主な症状

慢性的な背中や腰の痛み

長時間の同じ姿勢(座り仕事・立ち仕事)で痛みが悪化。
特定の動作で鋭い痛みを感じることがある。

筋肉のこわばりや圧痛

起立筋周囲に触れると痛みを感じることがある。
朝起きたときや長時間動かなかった後にこわばりを感じる。

可動域の制限

体を反らす、ひねる、前屈する動作で痛みが強くなる。

柔軟性が低下し、動きがぎこちなくなる。

筋疲労や持続的な不快感

立ち続けたり、座り続けたりすると不快感が増す。

重いものを持つと痛みが増すことがある。

主な原因

長時間の不良姿勢

デスクワークやスマホの使用で前かがみの姿勢が続く。

猫背や反り腰などの姿勢不良が筋肉に負担をかける。

過度な筋肉の使用

ウェイトトレーニングやスポーツでの過負荷。

腰を酷使する職業(建設業、介護職、配送業など)。

加齢による筋・腱の変性

年齢とともに筋肉の弾力性が低下し、炎症が起こりやすくなる。

運動不足による筋力低下

腹筋・背筋のバランスが崩れ、腰に過度な負担がかかる。

外傷や繰り返しの微細損傷

転倒や軽い捻挫の後に慢性的な痛みが残ることがある。

一般的な治療法

薬物療法(鎮痛剤・抗炎症薬)

非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)を使用し、炎症と痛みを軽減。

理学療法(ストレッチ・リハビリ)

筋肉の柔軟性を高め、血流を促進するストレッチを行う。

体幹の強化を目的としたエクササイズを取り入れる。

装具療法(サポーター・コルセット)

姿勢をサポートし、腰や背中の負担を軽減。

トリガーポイント注射

痛みのある部位に局所麻酔やステロイドを注射し、炎症を抑える。

手術(重度の場合)

保存療法で改善しない場合、腱の修復手術を行うこともある。

自分でできる対処法

姿勢を改善する

長時間の座位を避け、適度に体を動かす。

デスクワーク時は、背筋を伸ばし、腰をサポートするクッションを活用。

ストレッチと筋力トレーニング

背中と腰の柔軟性を高めるストレッチを毎日行う。

体幹を鍛え、筋肉のバランスを整える。

温熱療法を活用する

温湿布や入浴で血流を促し、筋肉の緊張を和らげる。

アイシング(急性期)

急な痛みが出た場合は、炎症を抑えるために氷で冷やす。

適切な寝具を使用する

腰をサポートするマットレスや枕を選び、睡眠時の負担を軽減。

血管内治療(カテーテル治療)

慢性化した起立筋付着部障害の痛みには、異常な新生血管(モヤモヤ血管)が関与していることがあり、これが痛みを持続させる原因 となっています。血管内治療(カテーテル治療)は、これらの異常血管を閉塞し、痛みを軽減する最新の治療法です。

血管内治療の効果

  • 炎症の抑制 :異常血管を遮断することで、炎症が収まり痛みが軽減する。
  • 神経の過敏性を抑える :痛みを伝達する神経との相互作用を遮断し、慢性的な痛みを和らげる。
  • 血流の正常化 :血流が適正に保たれることで、組織の修復が促進される。
  • 長期的な改善が期待できる :根本的な原因にアプローチすることで、持続的な症状の改善が可能。

特徴

  • 低侵襲 :カテーテルを使用するため、体への負担が少ない。
  • 即日退院可能 :治療後すぐに日常生活に戻れる。
  • ピンポイントで治療 :異常血管を特定し、局所的に治療を行う。
  • 再発防止効果が期待できる :炎症を抑えることで、痛みの再発を予防。

血管内治療は、従来の治療法で改善が見られなかった慢性的な起立筋付着部障害の患者にとって、新たな選択肢 となる治療法です。

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