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肛門痛

肛門痛とは

肛門痛(こうもんつう)は、肛門周囲に痛みや違和感を感じる症状の総称です。急性のものから慢性的なものまでさまざまな原因があり、生活の質(QOL)に大きな影響を与えることがあります。

特に座ることが多い人や便秘・下痢を繰り返す人に多く見られ、原因によって治療法が異なります。

主な症状

排便時の痛み

排便時に鋭い痛みや違和感がある。

肛門周囲の圧痛や灼熱感

座ると痛みが増すことがある。

違和感や異物感

肛門に何か挟まっているような感覚がある。

出血を伴うことがある

痔や裂肛が原因の場合、排便時に出血することがある。

慢性的な痛みやしびれ

長期間続くことがあり、慢性肛門痛と診断されることもある。

主な原因

痔(痔核・裂肛・痔瘻)

肛門の血管が腫れたり、裂けたりすることで痛みを引き起こす。

肛門周囲膿瘍・痔瘻

細菌感染により肛門周囲に膿が溜まり、強い痛みを伴う。

直腸・肛門の神経痛(肛門神経痛)

長時間の座位やストレスによる神経過敏が影響。

過敏性腸症候群(IBS)や骨盤底筋の異常

腸や骨盤周辺の筋肉が過緊張を起こし、痛みを生じる。

便秘や下痢の影響

硬い便や頻繁な下痢による肛門への負担が痛みの原因になることがある。

一般的な治療法

薬物療法
  • 鎮痛薬(NSAIDs):痛みや炎症を抑える。
  • 軟膏・座薬(ヒドロコルチゾン、リドカインなど):局所的に痛みを和らげる。
  • 抗生物質(感染が原因の場合):細菌感染を抑える。
生活習慣の改善
  • 規則正しい食生活を心がけ、便秘や下痢を予防。
  • 長時間座ることを避け、適度に体を動かす。
温熱療法(座浴)

肛門周囲の血流を改善し、痛みや炎症を軽減。

神経ブロック療法

肛門神経痛や慢性痛に対し、局所麻酔を使用して神経の興奮を抑える。

手術(重度の場合)

保存療法で改善しない場合、痔の手術や膿瘍の排膿処置を行う。

自分でできる対処法

食生活の見直し

食物繊維を多く摂取し、便を柔らかくする。

適度な運動

血流を促進し、肛門周囲の筋肉をリラックスさせる。

適切な排便習慣

便意を我慢せず、リラックスして排便する。

ストレス管理

ストレスが痛みを悪化させることがあるため、リラクゼーションを取り入れる。

長時間の座位を避ける

クッションを使用し、肛門への負担を軽減する。

血管内治療(カテーテル治療)

慢性化した肛門痛には、異常な新生血管(モヤモヤ血管)が関与していることがあり、これが痛みを持続させる原因となっています。血管内治療(カテーテル治療)は、これらの異常血管を閉塞し、痛みを軽減する最新の治療法です。

血管内治療の効果

  • 炎症の抑制:異常血管を遮断することで、炎症が収まり痛みが軽減する。
  • 神経の過敏性を抑える:痛みを伝達する神経との相互作用を遮断し、慢性的な痛みを和らげる。
  • 血流の正常化:血流が適正に保たれることで組織の修復が促進される。
  • 長期的な改善が期待できる:根本的な原因にアプローチすることで、持続的な症状の改善が可能。

特徴

  • 低侵襲:カテーテルを使用するため、体への負担が少ない。
  • 即日退院可能:治療後すぐに日常生活に戻れる。
  • ピンポイントで治療:異常血管を特定し、局所的に治療を行う。
  • 再発防止効果が期待できる:炎症を抑えることで痛みの再発を予防。

血管内治療は、従来の治療法で改善が見られなかった慢性的な肛門痛の患者にとって、新たな選択肢となる治療法です。

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