ブシャール結節
ブシャール結節
指の第2関節の痛み・腫れ・変形
ペットボトルの蓋が開けられない、包丁を握るたびに第2関節が痛む——それがブシャール結節です。40〜70代の女性に多く、更年期のホルモン低下が大きく関わっています。
湿布・ステロイドで改善しない場合、長引く痛みの根本には「モヤモヤ血管(異常な微細血管)」が関与しています。当院ではこの異常血管に直接アプローチする動注治療を行っています。
- 第2関節(PIP関節)の痛みは「慢性炎症」が原因——放置すると変形が進行し、握る・曲げる機能が失われていく
- 難治性の痛みの正体は「モヤモヤ血管」——炎症が長引くと不要な血管と神経が増殖し、湿布が届かない深い痛みになる
- 更年期・女性ホルモンとの深い関係——エストロゲン低下が関節保護機能を弱め、発症・悪化に関わる
- 当院の動注治療は日帰り・麻酔不要——採血よりも細い針で、異常血管を減らすことで痛みの改善が期待される
- 手術なし・ステロイドなし——当日から水仕事・家事・料理に戻れるケースが多い
① ブシャール結節とは
ブシャール結節(Bouchard's nodes)とは、指のPIP関節(第2関節:握りこぶしを作ったとき最も出っ張る関節)に慢性的な炎症が起き、腫れ・痛み・変形が生じる疾患です。変形性関節症の一種で、第1関節に起きるヘバーデン結節と並んで40代以降の女性に多く、両方が同時に起こることも珍しくありません。
指の酷使や加齢により関節軟骨がすり減ると、滑膜(関節を包む膜)に炎症が起きます。炎症が数か月以上続くと、患部に「モヤモヤ血管」と呼ばれる本来不要な微細血管が増え、その血管に沿って痛みを伝える神経線維も増殖します。これが、湿布や痛み止めが効きにくい「慢性的な深い痛み」の正体です。
従来の治療(湿布・痛み止め・ステロイド)は炎症を「外から・内服で」抑えるものです。当院の動注治療は、痛みの源であるモヤモヤ血管を「血管の内側から直接」減らすアプローチ。根本の原因に働きかけるため、難治例でも改善が期待されます。
② 症状・セルフチェック
ブシャール結節の最大の特徴は「握る」「曲げる」動作と連動する痛みと、関節が太くなる変形です。第2関節は指の屈伸の中心となる関節のため、ヘバーデン結節(第1関節)よりも日常生活への影響が大きくなりやすい傾向があります。
関節の両脇に硬いコブ(骨棘)が形成されます。最初は「少し太くなった」程度でも、進行すると見た目でわかる変形になり、指輪が入らなくなることがあります。
雑巾を絞る、ペットボトルの蓋を開ける、包丁を握る——力を入れた瞬間に第2関節が「ズキッ」と熱を持つように痛みます。炎症が強い時期は安静時にも疼きます。
起き抜けに指を握ろうとすると、第2関節がこわばってグーにしきれない。時間が経つと少しほぐれてくるが、また翌朝繰り返す——この朝のこわばりは炎症サインのひとつです。
変形が進むと指が完全に曲がらない、または伸びきらなくなります。グーが作れない、細かいものがつまめないといった機能低下が日常のあちこちに影響します。
一日中キーボードを打つ仕事や、美容師・調理師・介護職など手を酷使する職業では、夕方になるにつれて指先がどんどん重くなる。翌朝が一番つらいという声も多い。
1本だけと思っていたら、数か月後に別の指の第2関節にも同じような腫れが出てくることがあります。第1関節(ヘバーデン)と同時に起こるケースも多いです。
3つ以上当てはまる場合はご相談ください
- 指の第2関節(真ん中の関節)が腫れている、または太くなってきた
- 指を握る(グーにする)と第2関節に鋭い痛みが走る
- ペットボトルの蓋、瓶の蓋が開けられなくなった
- 朝起きると指がこわばって、しばらく動かしにくい
- じっとしていても指先がジンジン・ズキズキと疼く
- 指の第2関節が赤みを帯びていたり、熱を持っている
- 湿布・痛み止め・マッサージで改善しない
- 更年期以降に症状が悪化した、または始まった
- 親や兄弟に同じような指の変形がある
- 料理・家事・パソコン作業が痛みで困難になってきた
- 第1関節(ヘバーデン結節)も痛く、両方に変形がある
- 関節が急激に真っ赤に腫れ上がり、発熱や激しい熱感・激痛を伴う(化膿性関節炎が疑われます)
- 転倒・突き指など外傷の後に強い痛みと内出血があり、形が変わって動かせない(骨折・脱臼が疑われます)
- 複数の関節が左右対称に腫れ、朝のこわばりが1時間以上続く(関節リウマチが疑われます)
③ 原因
ブシャール結節の原因は単一ではなく、「加齢・手の使いすぎ・女性ホルモンの低下・遺伝的素因」が重なって発症するとされています。特に更年期以降の女性で急激に悪化するケースが多く、エストロゲン低下との関連が指摘されています。
④ 放置するとどうなるか
ブシャール結節は「いつか治る」ことはほとんどなく、放置すると変形が不可逆的に進行するリスクがあります。第2関節は指の屈伸の中心となる関節のため、変形・拘縮が進むと「握る」「つまむ」「曲げる」という基本動作が大きく失われていきます。
ステロイド注射は短期的に炎症を抑える効果がありますが、同じ部位への頻回投与は腱・靭帯・軟骨を脆くするリスクがあります。一時的な痛みの軽減を繰り返しても、モヤモヤ血管そのものは残るため、再燃しやすい状態が続きます。
⑤ 検査・診断
ブシャール結節の診断で最も重要なのは「関節リウマチの除外」です。見た目がよく似ているため、血液検査なしで誤診されることがあります。当院ではエコーで滑膜肥厚(炎症で分厚くなった滑膜)とモヤモヤ血管の状態を確認し、治療の適応を判断します。
レントゲンやMRIでは映りにくい滑膜肥厚(炎症で分厚くなった滑膜)が、痛みの根本原因となっているケースがあります。当院のエコー検査では、第2関節まわりの滑膜がどれだけ厚くなっているかをリアルタイムで確認し、治療の適応を判断します。「検査で異常なし」と言われたのに痛みが続いている方はご相談ください。
⑥ 他の疾患との見分け方
指の第2関節の痛み・腫れには複数の原因があります。ブシャール結節はPIP関節(第2関節)の病変が特徴で、他の疾患と混同されやすいです。正確な診断が、適切な治療への第一歩になります。
⑦ 治療法
ブシャール結節の治療は「炎症を抑え、変形の進行を防ぎ、握る・曲げる機能を守ること」が目標です。一般的には保存療法から始めますが、「どれを試しても改善しない」場合には、痛みの根本にアプローチする動注治療が選択肢になります。
湿布・内服・ステロイドは炎症を一時的に鎮める治療です。しかし薬が切れると、患部に残ったモヤモヤ血管が再び神経を刺激し続けます。火元(異常血管)を消さずに煙だけを散らしているイメージ——これが「どれを試しても一時的にしか効かない」が繰り返される理由です。
当院の血管内治療は、痛みの根源であるモヤモヤ血管に直接働きかける治療です。エコーで血流を確認した上で、症状の強さ・罹患期間に応じて最適な方法を選択します。
動注治療
(動脈注射療法)
| 方法 | 肘または手首の動脈から極細の針を用いて薬剤を投与し、異常血管(モヤモヤ血管)を一時的に塞栓して減らす |
|---|---|
| 所要時間 | 処置自体は約3分。当日帰宅可能 |
| 回数の目安 | 月に1回を平均2〜3回(症状に応じて調整) |
| 麻酔・入院 | 局所麻酔不要・入院不要 |
手首の動脈に採血よりも細い針を刺し、薬剤を直接投与します。処置自体は約3分で終了。終わったその日から水仕事や家事に戻れます。
「注射と聞いて緊張したけれど、チクッとするだけで拍子抜けした」という声をよくいただきます。第1関節(ヘバーデン)と第2関節(ブシャール)の両方が炎症を起こしていても、一度の治療でまとめてアプローチできます。
福岡ペインケアクリニック(博多区中洲)およびながさきハートクリニックで動注治療のご相談が可能です。まずはLINEでお気軽にご連絡ください。
動注治療を受けたヘバーデン結節・ブシャール結節を含む手指変形性関節症患者116名を対象としたアンケート調査。
異常な血管と一緒に増えた神経が共に減少することで、慢性的な痛みが徐々に(約1か月かけて)和らぐことが期待できます。
※アンケート研究では、およそ8割の方が何かしら痛みの改善を自覚しています。(成績資料 提供元:Okuno Clinic. 奥野祐次医師)
症状・経過・生活背景を詳しくお聞きします
炎症が起きると滑膜が分厚くなります。エコーでその程度をリアルタイムに評価します
肘または手首の動脈から薬剤を投与。終了後そのまま帰宅できます
動注治療は現時点では自由診療(保険適用外)です。ただし、確定申告における医療費控除の対象となる場合がありますので、領収書は大切に保管してください。
- 痛みがほとんどない方——変形はあるが現在ほとんど痛みを感じていない場合は対象外です
- 関節リウマチの活動性が高い場合——まずリウマチ科での全身治療が必要です
- 化膿性関節炎の疑いがある場合——感染症の治療を優先します。発熱・激しい発赤・腫脹がある場合はすぐに受診を
- 妊娠中または妊娠の可能性がある方
⑧ 一般整形外科との違い
一般整形外科での標準治療は、安静・湿布・消炎鎮痛剤・ステロイド注射・リハビリです。これらは炎症を「抑える」治療であり、慢性化したモヤモヤ血管を直接減らすアプローチではありません。当院ではモヤモヤ血管を標的にした動注治療を提供しており、「保存療法では改善しなかった難治例」に対応できる点が大きな違いです。
- 湿布・ロキソニン・ステロイド注射で改善しなかった方
- 「年齢のせい」「経過観察」と言われ、ずっと指の痛みが続いている方
- 手術は希望しないが、根本的な原因にアプローチしたい方
- ヘバーデン結節(第1関節)とブシャール結節(第2関節)が同時に痛い方
- 更年期以降に急激に悪化し、何をしても改善しない方
⑨ 治療実例
症例紹介は現在準備中です。LINEでのご相談や初診時に、医師から直接過去の治療例をお伝えすることができます。
⑩ よくある質問(FAQ)
⑪ まとめ
- ブシャール結節はPIP関節(第2関節)の変形性関節症——40〜70代女性に多く、更年期以降のエストロゲン低下が発症・悪化に深く関わる
- 放置すると変形が進行し、握る・曲げる機能が失われる——「年齢のせい」「経過観察」では変形が蓄積する。早めのアプローチが重要
- 湿布・ステロイドが届かない痛みの正体はモヤモヤ血管——慢性炎症で増えた異常血管が痛みの発生源。外からのケアでは根本に届かない
- 「MRI異常なし」は原因不明ではない——エコー検査で滑膜肥厚とモヤモヤ血管を確認することで、初めて原因が見えてくる
- 当院の動注治療は約3分・日帰り・当日から家事に戻れる——手術なし・ステロイドなし・片手25,300円。複数指・第1第2関節を同時にアプローチ可
- ヘバーデン+ブシャール合併でも一度でアプローチ可能——手首の動脈から薬剤を流すため、複数指・複数関節に同時対応できる
- 福岡・長崎どちらでもご相談いただけます——まずはLINEで症状をお聞かせください。治療が適応かどうかをお伝えします
テレビ朝日「羽鳥慎一 モーニングショー」にてヘバーデン・ブシャール結節の最新治療として動注治療が取り上げられました(坂井医師のオクノクリニック勤務時)。
日本専門医機構認定内科専門医 / 日本医師会認定スポーツ健康医
循環器内科医としての血管治療技術を応用した「痛みの血管内治療」を専門とし、2,500例以上の血管内治療を経験。ブシャール結節・手指変形性関節症を含む難治性疼痛に対して地元九州で動注治療などの痛みの血管内治療を行っている。
- 奥野祐次医師(Okuno Clinic)「手指変形性関節症成績資料」— 動注治療を受けた患者116名のアンケート調査。約8割が何らかの痛み改善を自覚。[PDF]
- 日本整形外科学会「変形性指関節症(ヘバーデン結節・ブシャール結節)」
- 日本手外科学会「ヘバーデン結節・ブシャール結節の診療ガイドライン」
- Siyam MA, et al. "Estrogen and musculoskeletal pain." Maturitas. 2012; 73(4): 282–286.
- Miyake R, et al. "Equol and osteoarthritis: a review." J Nutr Sci Vitaminol. 2020.
九州ペインケアネットワーク
Kyushu PainCare Network
福岡ペインケアクリニックと、ながさきハートクリニックは、
モヤモヤ血管治療が受けられるクリニックで、同水準の治療とサポート体制を提供しています。


