10年前からの肩の痛み|カテーテル治療で改善
【要点】
長年続く肩の動かしづらさ(五十肩・凍結肩)は、
夜間痛がなくても、炎症で増えた異常血管(モヤモヤ血管)が
可動域制限や朝のこわばりを引き起こしていることがあります。
本症例では、両肩のモヤモヤ血管を標的としたカテーテル治療により、
短期間で可動域と痛みが大きく改善しました。
症状とこれまでの経過|10年以上続いた肩のこわばりと可動域制限
60代の方。
約10年前から徐々に肩が上がりにくくなり、朝起きると肩が固まって動かない状態が続いていました。
強い夜間痛はありませんでしたが、
朝一番は背伸びをしないと肩が動かず、
日常生活動作(ADL)にも支障が出ていました。
自己流の体操で対応されていましたが、
長期間にわたり改善はみられませんでした。
検査と診断|両肩関節周囲炎(五十肩)と炎症血管の関与
診察では、肩の可動域に明らかな制限を認めました。
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前方挙上:160度
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水平外転:90度
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内旋:Sレベル
エコー検査では、
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棘上筋腱の軽度部分断裂
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肩前面(RI部)
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上腕二頭筋長頭腱(LHB部)
これらの部位に圧痛と炎症血管(モヤモヤ血管)を確認しました。
画像所見と症状を総合し、
両肩関節周囲炎(いわゆる五十肩・凍結肩)と診断。
炎症血管を減らすカテーテル治療を提案しました。
当院での治療|両肩に対するカテーテル治療
カテーテル治療を両肩に実施。
両肩に対して、カテーテル治療(経動脈的微細血管塞栓術)を実施しました。
手首の血管から細いカテーテルを挿入し、
炎症を起こしている異常血管(モヤモヤ血管)に薬剤を注入して塞栓。
炎症を抑える治療を行いました。
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局所麻酔
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日帰り治療
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治療時間:約30〜60分
治療後の経過|可動域が大きく改善し、痛みは消失
翌日 症状に多少の波はあるものの、痛みの軽減を実感
2日後以降
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痛みは消失
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可動域が大幅に改善
可動域の変化
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前方挙上:160° → 180°
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水平外転:90° → 180°
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内旋:S → L3
NRS(痛みの評価)は 10 → 0。
荷物を上に持ち上げる動作や寝返りもスムーズになり、
朝の伸びをしなくても肩が自然に動かせるようになりました。
RI部・LHB部の圧痛も消失し、
患者さんは
「肩がこんなに楽になるとは思わなかった」
と大変喜ばれていました。
医師の考察|「夜間痛がない五十肩」でも炎症血管は関与する
五十肩(肩関節周囲炎)は、
必ずしも夜間痛を伴うとは限りません。
本症例のように、
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朝のこわばりが強い
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長年、肩が固まった感じが続く
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動かすと引っかかる
といったケースでは、
肩周囲に生じた**炎症血管(モヤモヤ血管)**が
可動域制限の一因となっていることがあります。
カテーテル治療で炎症血管を減らすことで、
長期間改善しなかった肩の動きが短期間で回復する場合があります。
まとめ|長年続く五十肩・凍結肩にも新しい選択肢
この症例のように、
10年以上続いた肩の動かしづらさや痛みでも、
カテーテル治療によって改善が期待できる場合があります。
特に、
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夜間痛はないが肩が固まる
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朝起きたときに肩が動かしにくい
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体操やリハビリで改善しない
といった方は、一度ご相談ください。
福岡ペインケアクリニック(福岡市博多区中洲川端)
ながさきハートクリニック(長崎市)
で治療を受けていただけます。
※治療効果には個人差があります。
治療医
坂井 伸彰(福岡ペインケアクリニック 院長)
痛みの原因であるモヤモヤ血管(炎症血管)を標的とした
動注治療・カテーテル治療を専門とする。
よくある質問(FAQ)
Q. 夜間痛がなくても五十肩と診断されることはありますか?
A. はい。五十肩(肩関節周囲炎)は夜間痛が目立つケースもありますが、
朝のこわばりや可動域制限が主症状となる場合もあります。
Q. 五十肩が長期間続く原因は何ですか?
A. 炎症が長引くことで、肩周囲に異常血管(モヤモヤ血管)が増え、
痛みや動かしにくさが慢性化していることがあります。
Q. カテーテル治療は両肩同時に受けられますか?
A. 症状や全身状態によりますが、
両肩に対して同時に治療を行うことも可能です。
Q. 効果はどのくらいで実感できますか?
A. 個人差はありますが、
数日以内から可動域や痛みの変化を感じる方もいます。
その後、リハビリを併用することで改善が安定します。
カテーテル治療(手術)名:経動脈的微細血管塞栓術
治療の説明:足の付け根(鼡径部)や手首から、カテーテルという太さ0.6mmほどの「くだ」を血管の中に挿入し、異常な炎症新生血管(モヤモヤ血管)を減らします。カテーテル挿入箇所の局所麻酔のみで行う30分〜1時間ほどの治療です。
施術の副作用(リスク):カテーテル挿入部位の内出血(約4%)、造影剤や薬剤による蕁麻疹などのアレルギー反応(約2%)、治療部位の一時的な疼痛の増加(約5%)
施術の費用:143,000〜440,000円(税込)
九州ペインケアネットワーク
Kyushu PainCare Network
福岡ペインケアクリニックと、ながさきハートクリニックは、 モヤモヤ血管治療が受けられるクリニックで、同水準の治療とサポート体制を提供しています。


