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突然発症した強い肩の痛みに対するカテーテル治療と保存療法併用の症例

[2025.12.22]

要点 

突然始まった強い肩の痛みや夜間痛は、腱や骨の問題だけでなく、炎症によって増えた異常な血管(モヤモヤ血管)が痛みを強くしていることがあります。

本症例では、モヤモヤ血管へのカテーテル治療に加え、注射治療とリハビリを組み合わせることで、夜間痛が改善し、日常生活動作が大きく楽になりました。

症状と発症の経過

50歳の女性。
初診の約1か月前、朝起きた瞬間に右肩へ強烈な痛みが走り、その直後から腕が上がらなくなりました。

夜も痛みで眠れず、痛い側を下にして横になることができない状態が続いていました。

これまでの治療経過

整形外科を受診し、湿布や内服の痛み止めによる治療を受けましたが改善はみられませんでした。

痛みの程度は10段階評価で「10」と、最も強い状態が続いていました。

検査所見と診断

当院で行ったエコー検査では、

・肩の腱(筋肉と骨をつなぐ部分)周囲に炎症を起こす異常な血管(モヤモヤ血管)が多数存在
・腱板および上腕二頭筋腱付着部の腫れ

を確認しました。

これらの所見から、急性期の強い肩痛の主な原因は、炎症に伴う異常血管と判断しました。

画像の左側:腱が腫れて周囲にモヤモヤ血管を確認

当院での治療方針と内容

右肩に対して、カテーテル治療(TAME)を選択しました。

局所麻酔で、モヤモヤ血管を一時的に塞ぐ処置を行いました。

その後の経過に合わせて、

・炎症部位へのステロイド注射
・リハビリ(コンディショニング)
・自宅で行う肩の運動指導

を組み合わせて継続しました。

治療後の経過と効果

夜間痛はほぼ消失し、睡眠が取れるようになりました。

痛みの数値は
10 → 4 → 2
と段階的に改善しました。

着替えなどの日常生活動作が楽になり、生活の質が大きく向上しました。

可動域については、まだ肩の硬さが残るため、自宅でのエクササイズを継続中です。

仕事は一時休職されていましたが、現在は再開に向けてリハビリを進めています。

医師の考察

突然始まる強い肩の痛みや夜間痛は、炎症の勢いが強い時期に起こりやすく、モヤモヤ血管が関与していることが少なくありません。

このようなケースでは、カテーテル治療で炎症血管を抑えつつ、注射治療やリハビリを組み合わせることで、痛みの改善と機能回復が期待できます。

まとめ

今回の症例のように、突然の激しい肩の痛みで夜も眠れない状態でも、

・モヤモヤ血管へのカテーテル治療
・注射治療
・リハビリ

を組み合わせることで、改善が期待できる場合があります。

長引く肩の痛みや夜間痛でお悩みの方は、一度ご相談ください。

※効果には個人差があります。

治療医
坂井 伸彰(福岡ペインケアクリニック 院長)
痛みの原因であるモヤモヤ血管(炎症血管)を標的とした
動注治療・カテーテル治療を専門とする。

よくある質問

Q. 突然起こる強い肩の痛みは五十肩ですか?
A. 五十肩のこともありますが、急性期には炎症が強く、異常血管が痛みを増強している場合があります。画像と症状を合わせて判断します。

Q. 夜間痛が強い場合でもカテーテル治療は可能ですか?
A. 炎症血管が原因と考えられる場合には、カテーテル治療が選択肢となることがあります。

Q. 注射やリハビリだけでは不十分ですか?
A. 症状によりますが、炎症が強い場合には血管内治療を併用することで改善が早まることがあります。

Q. どのくらいで仕事に復帰できますか?
A. 痛みの改善状況や仕事内容によりますが、段階的にリハビリを行いながら復帰を目指します。

カテーテル治療(手術)名:経動脈的微細血管塞栓術

治療の説明:足の付け根(鼡径部)や手首から、カテーテルという太さ0.6mmほどの「くだ」を血管の中に挿入し、異常な炎症新生血管(モヤモヤ血管)を減らします。カテーテル挿入箇所の局所麻酔のみで行う30分〜1時間ほどの治療です。

施術の副作用(リスク):カテーテル挿入部位の内出血(約4%)、造影剤や薬剤による蕁麻疹などのアレルギー反応(約2%)、治療部位の一時的な疼痛の増加(約5%)

施術の費用:143,000〜440,000円(税込


九州ペインケアネットワーク
Kyushu PainCare Network

福岡ペインケアクリニックと、ながさきハートクリニックは、
モヤモヤ血管治療が受けられるクリニックで、同水準の治療とサポート体制を提供しています。

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