慢性前立腺炎
慢性前立腺炎(慢性骨盤痛症候群)
何ヶ月も続く会陰部・下腹部の痛み・不快感
座ると会陰部がジンジン痛む。何ヶ月も抗生剤を飲み続けたのに、一向に変わらない——。慢性前立腺炎(慢性骨盤痛症候群)の約90%は細菌が原因でない「非細菌性」です。抗生剤が効かないのは、治療法が間違っているのではなく、痛みの根本にある「モヤモヤ血管(異常血管)」にアプローチできていないためです。
当院では、この異常血管を血管内から直接減らすカテーテル治療(TAME:経動脈的微細血管塞栓術)を行っています。局所麻酔・日帰り・入院不要。福岡・長崎どちらでも受診できます。
- 慢性前立腺炎の約90%は非細菌性。抗生剤が効かないのは病気の性質上、自然なことです
- 痛みが長引く真の原因はモヤモヤ血管(異常な炎症血管)が前立腺周囲に増殖し、神経を刺激するため
- 当院の治療はカテーテル治療(TAME)。血管の内側から炎症の根元にアプローチします
- 44例の論文報告では平均5年続いた痛み(NRS 7.0)が3.4まで改善。日帰りで翌日から通常生活可能
- 局所麻酔・入院不要・ステロイド不使用。福岡・長崎どちらでも受診できます
① 慢性前立腺炎(慢性骨盤痛症候群)とは
慢性前立腺炎とは、前立腺やその周囲に炎症が起き、会陰部・下腹部・肛門周囲などに3ヶ月以上にわたって痛みや不快感が続く病気です。「慢性骨盤痛症候群(Chronic Prostatitis / Chronic Pelvic Pain Syndrome:CP/CPPS)」とも呼ばれ、男性の泌尿器系疾患の外来受診の約25%を占めるとされています。
前立腺は膀胱の真下に位置するクルミ大の臓器で、精液の一部を産生します。この前立腺やその周囲の血管・神経に何らかの異常が起きると、会陰部(陰嚢と肛門の間)・下腹部・鼠径部・睾丸のほか、射精時の痛みや、内もも・陰茎・臀部(おしり)にまで痛みや違和感が広がることもあります。
特徴的なのは「座ると悪化する」こと。椅子に長く座ると前立腺周囲が直接圧迫され、うっ血した状態でさらに神経が刺激されます。在宅勤務やデスクワークが中心の方、長距離ドライバーの方が悩まされやすい背景がここにあります。
従来の治療は「外から」症状を和らげる方法(薬・リハビリ)が中心でした。当院の治療は「血管の内側から」異常血管そのものを減らすアプローチです。炎症を根元から鎮めることで、長引いた痛みが改善するケースが多くあります。
② 症状・セルフチェック
慢性前立腺炎の症状は多彩で、主に「痛み・不快感」「排尿の異常」「性機能への影響」の3つのカテゴリに分けられます。症状は良くなったり悪くなったりを繰り返すため、「気のせいかもしれない」と放置しやすい点も特徴です。
陰嚢と肛門の間(会陰部)がジンジンと痛む、または重苦しい感覚がある。下腹部・恥骨上部・鼠径部・睾丸・陰茎先端・臀部(おしり)まで広がることも。
椅子に座ると前立腺が圧迫されて痛みが強まる。長時間の会議・運転・新幹線移動がつらい。立ち上がると少し楽になるのが特徴。
頻尿・残尿感・排尿時の痛みや灼熱感。夜間に何度もトイレで目が覚め、睡眠が取れなくなることもある。
射精の瞬間やその後に会陰部・睾丸が痛む(射精痛)。性交後に症状が悪化する。長引く痛みへの不安から勃起不全(ED)を伴うこともある。
ストレスがかかると症状が強くなる。いつ痛くなるかわからない不安から集中力が低下し、うつ傾向・不眠を伴うケースも多い。
腰の鈍痛、内ももや太ももの裏のしびれ感、臀部(おしり)や肛門の奥の痛み。神経の過敏化が広範囲に影響する。
3つ以上当てはまる場合は受診を検討してください
- 股の間(会陰部)や肛門の奥に、鈍い痛みや不快感が3ヶ月以上続いている
- 睾丸(精巣)や陰茎の先端がチクチク痛むことがある
- 長時間のデスクワークや運転で、痛みが強くなる
- 射精のとき・その後に痛みや不快感がある
- 頻尿または残尿感があり、夜間も何度か起きる
- 抗生剤を数週間以上飲み続けたが、症状がほとんど変わらない
- 尿検査・MRIで「異常なし」「菌はいない」と言われたことがある
- ストレスや疲労が重なると症状が悪化する気がする
- 飲酒・辛いものを食べた翌日に症状が増す
- 精神科・心療内科で「ストレス性」や「気のせい」と言われた
- 複数の病院を受診したが、改善しない状態が続いている
- 38度以上の高熱と、排尿のたびに激痛が走る——急性の感染が疑われます。抗生剤の点滴など早急な対処が必要です
- 尿に明らかな血が混じる、またはほとんど尿が出ない——別の病気の可能性があるため、速やかな精密検査が必要です
- 直近の血液検査でPSA値が高いと指摘された——前立腺がんの除外を優先してください
③ 原因
慢性前立腺炎の多くは細菌感染ではなく、複数の要因が重なって発症します。世界的な分類(NIH分類)では、細菌が原因の「II型(慢性細菌性)」と、そうでない「III型(慢性骨盤痛症候群)」に分けられ、臨床の約90%はIII型です。
慢性的な炎症が続くと、患部には正常な血管とは異なる、もろくて神経を伴った「異常血管(モヤモヤ血管)」が増殖します。この血管は刺激に対して過剰に反応し、炎症物質と痛みを感じる神経を周囲に供給し続けます。MRIや通常の尿検査では見つかりにくいため、「異常なし」と言われやすいのもこのためです。詳細な血管造影検査で初めて確認できます。
④ 放置リスク・自然経過
慢性前立腺炎は命に直接関わることは稀ですが、放置すると痛みが脳の神経回路に記憶され、治りにくい「難治性疼痛」へ移行するリスクがあります。適切なタイミングでの治療が、長期的なQOL(生活の質)を守ります。
痛みを一時的に和らげるためにステロイド注射や強力な鎮痛剤を長期使用すると、骨盤周囲の組織が変性したり、薬剤依存が生じたりすることがあります。根本の異常血管に対処しないまま症状だけを抑える治療を続けることには注意が必要です。
⑤ 検査・診断
慢性前立腺炎の診断は、細菌感染や悪性疾患を除外したうえで、症状スコア(NIH-CPSI)や画像検査で総合的に判断します。通常の検査で「異常なし」と言われても、造影MRIや血管造影で初めて異常血管が見つかるケースがあります。
通常の検査では映らない微細なモヤモヤ血管が痛みの原因になっているケースがあります。「何度調べても異常なし」と言われ続けている方でも、炎症血管(モヤモヤ血管)が関係していることもあります。
⑥ 似た病気との見分け方
会陰部や下腹部の痛みは、慢性前立腺炎以外の原因でも起こります。適切な治療のために、以下の疾患との鑑別が重要です。
⑦ 治療法
慢性前立腺炎の治療は、まず生活改善・薬物療法などの保存療法から始め、改善が乏しい場合に血管内治療を検討します。重要なのは「なぜ痛みが続くのか」の根本原因を見極め、それに合った治療法を選ぶことです。
なぜ保存療法だけでは治らないのか
抗生剤を3ヶ月飲み続けても、漢方を半年試しても、骨盤底筋リハビリに通い続けても——それでも痛みが消えない理由があります。保存療法のほとんどは「症状を和らげる」ことを目的としており、痛みの元凶であるモヤモヤ血管(異常血管)そのものには作用しません。
骨盤底筋をどれほどほぐしても、異常血管が炎症物質を出し続けている限り、痛みのサイクルは断ち切れません。これが「何をやっても治らない」と感じる多くの方の本当の理由です。
セルニルトンを何ヶ月も漫然と飲み続けている方、「もうなかなか治らない」と言われてしまった方も、諦めないでください。痛みの根本であるモヤモヤ血管に直接アプローチする、次の選択肢があります。
カテーテル治療(TAME)
(経動脈的微細血管塞栓術)
| 方法 | マイクロカテーテルを使って患部の異常血管に直接アプローチ。一時的塞栓物質で異常血管を物理的に減少させる |
|---|---|
| 所要時間 | 約40〜60分。当日帰宅可能 |
| 回数の目安 | 効果は段階的に現れるため、複数回治療される方が多い |
| 麻酔・入院 | 局所麻酔・入院不要 |
| 適応 | 中〜重度の難治性 |
カテーテル治療(TAME)は、福岡ペインケアクリニック(福岡市博多区中洲)とながさきハートクリニック(長崎市)の両院で対応しています。循環器内科医としての血管治療技術を応用した、専門医による治療です。
欧州のIVR(画像下治療)専門誌 CardioVascular and Interventional Radiology(CVIR)に掲載された44例の報告。対象患者の症状持続期間は平均約59か月(約5年)。前立腺動脈の異常血管をカテーテルで塞栓した結果、痛み・症状スコアの持続的な改善が確認されました。
(約59か月)
(約50%以上改善)
(前立腺炎スコア)
(一時的な排尿違和感のみ)
治療直後から痛みが引き、その後もリバウンドせず改善が持続しているのが特徴です。
従来治療が効かなかった患者に対するカテーテル治療で、治療6ヶ月後のNIH-CPSIが平均25点から10〜12点まで減少したと報告されています。複数の研究機関から「スコアが半分以下になる」という同様のデータが報告されており、この治療の再現性の高さを示しています。
論文①は後ろ向き研究(過去のデータの集計)であり、プラセボとの比較試験ではありません。医学界全体の「標準治療」となるには、さらに大規模な長期データが必要な段階です。効果には個人差があり、すべての方の痛みがゼロになるわけではありません。
治療の適応かどうかをご説明します
異常血管を物理的に減少させる根治的アプローチ
痛みの血管内治療は全て自由診療(保険適用外)です。ただし、確定申告における医療費控除の対象となる場合がありますので、領収書は大切に保管してください。なお、カテーテル治療は日帰り手術として民間生命保険の給付対象となることがあります。ご加入の保険会社にご確認ください。
- 38度以上の高熱がある急性細菌性前立腺炎(まず抗生剤治療が優先)
- 前立腺がんの疑い・PSA高値(精密検査・がん治療が先決)
- 重篤な造影剤アレルギーがある場合
- 腎機能が著しく低下している場合
- 抗凝固薬を服用中で休薬できない場合(要相談)
「本当にモヤモヤ血管があるのか」「自分は治療の対象なのか」——まず診察で状態を確認するだけでも、次の一手が変わります。まずはLINEで症状をお知らせください。
⑧ 一般泌尿器科との違い
当院が担うのは「保存療法を試しても改善しない難治性の慢性前立腺炎」へのアプローチです。一般泌尿器科の治療を否定するものではなく、「次のステップ」として機能するクリニックです。
- 抗生剤・α遮断薬・漢方を試したが、3ヶ月以上改善しない
- 複数の泌尿器科を受診したが「様子を見て」としか言われない
- 「菌はいない」「MRI異常なし」と言われたが、痛みは現実にある
- デスクワーク・運転の多い仕事を続けながら治したい
- 手術・入院は避けたいが、根本から改善したい
⑨ 治療実例・症例紹介
その他の治療例については、LINEでのご相談や初診時に、医師から直接お伝えすることができます。
⑩ よくあるご質問(FAQ)
⑪ まとめ
- 慢性前立腺炎の約90%は非細菌性。抗生剤が効かないのは病気の性質上、自然なことです。「治らない」のは薬が間違っているのではなく、アプローチが痛みの根本に届いていないためです
- 長引く痛みの正体はモヤモヤ血管(異常な炎症血管)が前立腺周囲に増殖し、神経を刺激し続けることです。この血管は通常の検査では見つかりにくく、「異常なし」と言われることがよくあります
- 当院のカテーテル治療(TAME)は、血管の内側からこのモヤモヤ血管に直接アプローチします。局所麻酔・日帰りで行え、翌日から通常生活が可能です
- 44例の論文報告では平均約5年続いた痛みがNRS 7.0→3.4(約50%以上)に改善し、NIH-CPSIも27→18に低下。リバウンドなく改善が持続したと報告されています
- 福岡ペインケアクリニック(福岡市中洲)・ながさきハートクリニック(長崎)の両院で対応。2,500例以上の血管内治療経験を持つ専門医が担当します
- 「手術はしたくない」「入院できない」という方にも、日帰り・局所麻酔・ステロイド不使用の低侵襲治療として対応できます
- 何年も悩んでいることをためらわずに相談してください。「気のせい」ではなく、「治療できる原因」があるかもしれません
当院のカテーテル治療は日帰り・ステロイド不使用・翌日から通常生活が可能。
「また同じことを繰り返すのでは」という不安ごと、まずLINEでお聞かせください。
治療を決めるのは診察後、あなた自身です。
日本専門医機構認定内科専門医 / 日本医師会認定スポーツ健康医
循環器内科医としての血管治療技術を応用した「痛みの血管内治療」を専門とし、2,500例以上の血管内治療を経験。慢性前立腺炎(慢性骨盤痛症候群)を含む難治性疼痛に対して、地元九州でカテーテル治療(TAME)を行っている。
- 日本泌尿器科学会「前立腺炎診療ガイドライン」
- Transcatheter Arterial Embolization for Chronic Prostatitis/Chronic Pelvic Pain Syndrome: A Retrospective Study of 44 Patients. CardioVascular and Interventional Radiology (CVIR).
- Malling B, et al. Prostatic Artery Embolization for Chronic Prostatitis/Chronic Pelvic Pain Syndrome: A Prospective Study. Journal of Vascular and Interventional Radiology. 2021.
- Nickel JC, et al. The NIH Chronic Prostatitis Symptom Index: development and validation of a new outcome measure. J Urol. 1999.
- 日本性感染症学会「性感染症 診断・治療ガイドライン 2021」
- Krieger JN, et al. NIH consensus definition and classification of prostatitis. JAMA. 1999.
九州ペインケアネットワーク
Kyushu PainCare Network
福岡ペインケアクリニックと、ながさきハートクリニックは、
モヤモヤ血管治療が受けられるクリニックで、同水準の治療とサポート体制を提供しています。


