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変形性膝関節症

変形性膝関節症
ひざの痛み・水がたまる・ヒアルロン酸が効かない

立ち上がりの一歩目が痛い、階段が怖い、ヒアルロン酸を打っても効かなくなってきた——そんな膝の痛みが続いていませんか。

変形性膝関節症の慢性的な痛みには、軟骨の摩耗だけでなく「モヤモヤ血管(異常血管)」の増殖が関わっています。当院では、この異常血管を直接ターゲットにしたカテーテル治療(TAME)を行っています。日帰り・局所麻酔で受けられ、手術を避けたい方にも対応しています。

📌 この記事のポイント
  • 長引く膝の痛みは「炎症の慢性化」が原因:軟骨の減りと痛みの強さは必ずしも一致しない
  • 難治性の痛みの正体はモヤモヤ血管(異常血管):滑膜や膝蓋下脂肪体に増殖し、神経と一緒に痛みを作り続ける
  • 当院の治療はステロイド注射・カテーテル治療:ヒアルロン酸無効例・手術回避希望の方に対応
  • 日本の研究では治療6ヶ月後に86.3%が「痛み50%以上改善」の治療成功(Okuno et al., 2017)
  • 局所麻酔・日帰り・全身麻酔不使用:80代・90代の方にも対応可能

① 変形性膝関節症とは

変形性膝関節症は、膝関節の軟骨がすり減り、滑膜の炎症・骨棘の形成・骨の変形が生じる慢性疾患です。日本での患者数は推定2,500万人以上とされ、とくに50代以降の女性に多く見られます。軟骨が減ること自体よりも、その結果として起きる「慢性的な炎症」が痛みの主役です。

軟骨の減りと「痛みの強さ」は別物

レントゲンで「軟骨がほとんどない」と言われても痛みが軽い人がいる一方、「まだそれほど悪くない」と言われても歩けないほど痛む人がいます。この違いの多くは、滑膜炎の程度と、モヤモヤ血管の増殖具合にあります。

🔬 膝のモヤモヤ血管が増殖するメカニズム
🦵
① 軟骨の摩耗・関節への繰り返し負荷
加齢・体重・O脚・過去の外傷などで軟骨がすり減り始める
🔥
② 滑膜炎の発生
関節内膜(滑膜)が炎症を起こし、関節液が過剰に分泌される(水がたまる)
🩸
③ モヤモヤ血管の増殖
慢性炎症が修復のために異常な微小血管を急増させる。神経線維も一緒に伸び込む
⚡
④ 痛みの慢性化
軽い刺激でも強い痛みを感じるようになり、夜間痛・安静時痛が出始める
🔄
⑤ 悪循環の定着
保存療法で一時的に抑えても、モヤモヤ血管が残る限り炎症が再燃し続ける
💡 血管の内側からアプローチするという新しい考え方

増殖した神経が痛み信号を出し続ける → ブロック注射しても戻る

当院では、この「モヤモヤ血管」をターゲットに、カテーテルを血管内に通して異常血管を直接塞栓するTAME(経動脈的微細血管塞栓術)を行っています。痛みの発生源そのものを減らすアプローチです。

② 症状・セルフチェック

変形性膝関節症の症状は「動き始めの痛み」から始まり、進行すると安静時や夜間にも痛むようになります。

🌅 始動時痛

椅子から立ち上がる最初の瞬間や朝の一歩目にズキッと痛む。数歩歩くと少し楽になるのが特徴です。

🪜 階段での痛み

階段の上りより「下り」の方が痛い方が多いです。体重がかかる瞬間に膝の内側がズキンと響きます。

💧 水がたまる

滑膜の炎症で関節液が過剰に分泌され、膝が腫れてぱんぱんになります。曲げ伸ばしが固くなるのが特徴です。

🌙 夜間痛・安静時痛

炎症が強い時期には横になっていても膝がジンジンと疼く。夜中に何度も目が覚めることも。

🦵 O脚の進行

膝の内側の軟骨が先に減るため、足が外側に開くO脚が目立つようになります。靴の減り方の変化にも注意を。

🧘 正座・深曲げの制限

正座ができなくなる、膝を90度以上曲げると痛い——関節内の圧力が上がることで痛みが強くなります。

📋 セルフチェックリスト
3個以上当てはまる場合は受診を検討してください
  • 朝の一歩目や立ち上がりで膝が痛む(始動時痛)
  • 階段の下りが特につらい
  • 歩いていると痛くなるが、休むと少し楽になる
  • 正座ができない、または深く曲げると痛い
  • 膝が腫れる・熱を持つことがある
  • 膝に水がたまったと言われたことがある
  • ヒアルロン酸注射を続けているが効果が薄れてきた
  • レントゲンで「軟骨がすり減っている」と言われた
  • 夜間に膝が疼いて目が覚める
  • O脚が目立つようになってきた
  • 「人工膝関節を考えてもいいかも」と言われた
⚠️ 下記の症状があればすぐに整形外科を受診してください

以下は変形性膝関節症とは別の、緊急対応が必要な状態の可能性があります。自己判断せず、速やかに医療機関を受診してください。

  • 転倒直後から激痛があり、膝に力が入らず立てない:骨折や靭帯断裂が疑われます
  • 膝が真っ赤に腫れ上がり、高熱を伴う激痛がある:化膿性関節炎(細菌感染)は緊急処置が必要です
  • 突然膝がロックして動かなくなった:半月板の大きな損傷が疑われます

③ 原因

変形性膝関節症の原因は「加齢による軟骨の摩耗」だけではありません。筋力低下・体重増加・過去のケガ・炎症の慢性化など、複数の要因が重なって発症・悪化します。

加齢・変性
軟骨の水分・弾力性の低下
50代以降に急増。女性は更年期のホルモン変化も影響し、関節軟骨の修復能力が低下する
筋力低下
大腿四頭筋の衰え
膝を支える筋肉が弱くなると関節への負担が増し、軟骨の摩耗が加速する
肥満
体重増加による負荷
体重1kg増えると歩行時の膝への負担は約3kg増加。減量は最も効果的な基本ケア
アライメント異常
O脚(内反変形)
内側の軟骨に集中的に負荷がかかり、摩耗が早まる。靴の減り方で判断できる場合も
外傷歴
半月板損傷・靭帯損傷
若い頃のスポーツ外傷が変形性膝関節症の下地になることがある
慢性炎症・異常血管
滑膜炎・モヤモヤ血管増殖
繰り返す炎症でモヤモヤ血管が増え、痛みが慢性化。これが「治りにくい痛み」の主因
🩻 モヤモヤ血管(異常新生血管)について

慢性炎症が続くと、体は修復のために新しい血管を作ります。しかしこの新生血管は正常な血管より脆く、痛みを感知する神経線維と一緒に増殖するため、痛みの「発信基地」として機能してしまいます。超音波(エコー)検査でドプラモードを使うと、血流信号として可視化できます。

治療前後① 左:治療前(モヤモヤ血管あり)/右:治療後(消失)
治療前後② 異常血管が治療により大幅に減少

④ 放置するとどうなる?

変形性膝関節症は進行性の疾患です。放置すると炎症と変形が互いに悪化し合うサイクルに入り、最終的には歩行困難になるリスクがあります。

初期 動き始めだけ痛む段階
軟骨の一部に摩耗が始まり、始動時痛が出現
✅ 運動・減量・ヒアルロン酸で進行抑制が可能。この段階での対処が最も効果的
進行期 水がたまる・常に痛む
軟骨の広範囲な摩耗・滑膜炎が持続。モヤモヤ血管が増殖し始める
⚠️ 保存療法の効果が落ちてくる。ヒアルロン酸・ステロイドで改善しにくくなる
難治期 夜間痛・安静時痛
モヤモヤ血管・神経が定着。安静時・夜間も痛む。正座・深曲げが不可能に
🔴 対症療法では改善しにくくなる。生活の質が著しく低下
末期 歩行困難・人工関節の検討
軟骨消失・骨と骨が直接当たる。著明なO脚変形。歩行困難
カテーテル治療でも痛みが軽減できる場合あり。根本的には手術(人工膝関節)の検討
⚠️ ステロイド注射を繰り返している方へ

ステロイド(副腎皮質ホルモン)注射は強力な抗炎症作用を持ち、急性の腫れや痛みには非常に有効です。しかし、同じ部位に年4回以上・長期間繰り返し打つと、軟骨や周囲の組織を弱くする可能性があります。「注射で楽になる→また痛くなる→また注射」のサイクルが続いている場合は、根本原因へのアプローチを検討してください。

⑤ 検査

変形性膝関節症の診断には、骨の変形を見るレントゲンだけでなく、炎症・軟部組織・モヤモヤ血管を評価できるMRIや超音波(エコー)検査が重要です。

レントゲン検査 初診時に必須
関節の隙間(軟骨量)・骨棘・O脚の角度。変形の進行度(KL分類)を評価
骨しか映らないため、軟組織の炎症や異常血管は確認できない
MRI検査 最重要
骨髄浮腫・滑膜炎・半月板・靭帯・関節液貯留。レントゲンで異常なしでも炎症を検出できる
「骨は問題ない」と言われても、MRIで炎症が見つかることが多い
血液検査 鑑別に有用
炎症マーカー(CRP・ESR)・尿酸値・リウマチ因子。痛風・関節リウマチ・偽痛風との鑑別に使用
関節炎が急激に悪化した場合は特に重要
超音波(エコー)検査 当院で特に重視
関節水腫・滑膜の血流、そしてドプラモードでモヤモヤ血管の血流信号をリアルタイム評価
当院で特に重視。外来でその場で実施でき、治療の標的確認にも使用
📌 「レントゲンで異常なし」と言われた方へ

レントゲンは骨の形と隙間しか映しません。滑膜の炎症・骨髄浮腫・モヤモヤ血管はレントゲンには写らないのです。「異常なし=原因不明」ではありません。超音波(エコー)検査を行うことで、初めて見えてくる原因があります。

実際の診察時のエコー画像。膝内側の半月板逸脱・骨変性に加え、滑膜炎(モヤモヤ血管)の所見がエコーでわかります
院長 坂井によるエコー診察。モヤモヤ血管の有無をリアルタイム確認
当院使用の超音波装置。血流評価(カラードプラ)でモヤモヤ血管を可視化

⑥ 似た病気との見分け方

膝の痛みには変形性膝関節症以外にも複数の原因があります。正しい診断が治療の第一歩です。

半月板損傷
膝のクッションが傷む状態。引っかかり感・ロッキング(急に動かなくなる)が特徴。MRIが診断に必須
膝蓋下脂肪体炎
お皿の下の脂肪組織の炎症。膝を伸ばした時に痛みが出る。変形性膝関節症と合併しやすくモヤモヤ血管の標的となりやすい
鵞足炎
膝内側の腱付着部の炎症。ウォーキング・ランニング好きの方に多く、押すと激しく痛む
特発性骨壊死
突然膝の内側に激しい痛みが生じる病気。高齢女性に多い。初期はレントゲンで分からずMRIが必須
偽痛風
関節内に結晶が析出し、急激な腫れと熱を伴う激痛が起きる。膝が真っ赤になるのが特徴
関節リウマチ
自己免疫疾患で左右対称に複数の関節が腫れる。朝のこわばりが1時間以上続く場合は血液検査が必要

⑦ 治療法

変形性膝関節症の治療は、まず保存療法(薬・注射・リハビリ)を行い、改善が不十分な場合は当院の専門治療(ステロイド注射・カテーテル治療)を検討します。

STANDARD TREATMENT
保存療法
まず試みる標準的な治療。多くの患者さんに適用されます
🏃
運動療法・リハビリ
大腿四頭筋を鍛え、膝への負担を軽減。最も根拠のある基本治療
激痛時は無理せず、痛みのない範囲で継続。当院ではコンディショニングとして治療後に組み合わせることで最大効果
⚖️
体重管理・生活指導
体重1kg減少で膝への負担を最大3kg軽減。すべての患者に推奨
継続が難しいが、最も根本的かつ効果的なセルフケア
💉
ヒアルロン酸注射
関節の潤滑・軟骨保護。定期的に注射し症状を軽減
炎症の根本に働かないため、進行例では効果が薄れやすい
💊
消炎鎮痛剤(NSAIDs)
痛みの軽減・炎症抑制。内服・湿布の両方がある
対症療法。胃腸・腎機能への負担あり、長期連用は要注意
🔧
手術(人工膝関節・骨切り術)
変形した関節を再建する根本的な解決
全身麻酔・入院・リハビリ期間が必要。術後感染リスクも

なぜ保存療法だけでは治らない場合があるのか

湿布・ロキソニン・ヒアルロン酸・整体・サポーター——これらはいずれも「症状を抑える」治療です。慢性化した痛みの発生源である「モヤモヤ血管」には届かないため、炎症が続く限り痛みは繰り返します。

OUR TREATMENT
当院の専門治療
保存療法で改善しない慢性・難治性の変形性膝関節症へのアプローチ

当院の血管内治療は、痛みの根源であるモヤモヤ血管に直接働きかける治療です。エコーで血流を確認した上で、症状の強さ・罹患期間に応じて最適な方法を選択します。

急性炎症・軽症向け

ステロイド注射
(滑膜内注射)

方法 超音波(エコー)でモヤモヤ血管の位置をリアルタイムに確認しながら、その周囲にステロイド剤をピンポイントで注射
所要時間 処置約5分。当日帰宅可能
回数の目安 2〜3回(2〜3週間に1回)
麻酔・入院 麻酔不要・入院不要
適応 炎症が比較的軽症の方
精密・根治的アプローチ

カテーテル治療(TAME)
(経動脈的微細血管塞栓術)

方法 マイクロカテーテルを使って患部の異常血管に直接アプローチ。塞栓物質で異常血管を物理的に減少させる
所要時間 約40〜60分。当日帰宅可能
回数の目安 基本1回(状態に応じて追加検討)
麻酔・入院 局所麻酔・入院不要
適応 広範な炎症、長年の難治性、手術を避けたい方、注射をしてもぶり返す方
📍 福岡・長崎どちらでも受けられます

ステロイド注射・カテーテル治療はいずれも福岡ペインケアクリニック(福岡市博多区中洲)とながさきハートクリニック(長崎市)の両院で対応しています。

エコーガイド下でのピンポイント注射
福岡のカテーテル治療室。X線透視を用いて精密に治療します
使用するマイクロカテーテル。血管を傷つけず精密な治療が可能です
EVIDENCE
エビデンス(学術的根拠)
国内外の論文が示す、TAME(経動脈的微細血管塞栓術)の有効性データ
🌍 欧米ではすでに承認・普及が進んでいる治療です

このカテーテル治療は、すでにアメリカのFDA(米食品医薬品局)やドイツの医薬品機関で承認・推奨されている治療であり、変形性膝関節症の治療法として欧米を中心に普及が進んでいます。日本でも今後の保険収載を目指し、研究・症例報告が積み重ねられています。

📄 国内外の研究データ 変形性膝関節症へのカテーテル治療(TAME) 院長による論文解説を読む ↗

日本の後ろ向き研究(Okuno Y, et al. J Vasc Interv Radiol. 2017)、米国の前向き試験(Bagla S, et al. 2020)、ランダム化比較試験(Padia SA, et al. 2021)など複数の研究で有効性が報告されています。

86.3%
治療成功率(6ヶ月後・痛み50%以上改善/日本の研究)
79.8%
3年後も治療成功の状態を維持(日本の研究)
0件
重大な合併症の報告(紹介論文全体)
複数論文にみる治療後の痛みスコアの推移(変形の重症度・KLグレード別)
複数の論文データ:治療後1〜3ヶ月で痛みが大きく軽減し、その後も持続。KL4(重度の変形)では痛みのぶり返しがみられますが、それ以外(軽〜中等度)では概ね痛みが半分以下になっています。

※ カテーテル治療の効果は治療直後からではなく、異常血管が減少するにつれ1ヶ月後・3ヶ月後と段階的に痛みが軽減していくのが特徴です。米国の前向き試験ではWOMACスコア(膝の機能面)も1年後に約60%改善。米国2022年の報告では6ヶ月後の臨床効果は80〜86%で、軽〜中等度(KL1〜3)ほど効果が高く、効果は24ヶ月以上持続、保存的治療(NSAIDs・ヒアルロン酸注射など)の使用頻度も大幅に減少しています。効果には個人差があります。

TREATMENT FLOW
治療選択フロー
エコー評価の結果から最適な治療を選択します
🔍 あなたに合う治療はどれ? まずエコーで状態を確認します
STEP 1|エコー検査で「モヤモヤ血管の有無・範囲」を評価
▼
急性炎症・軽症向け
ステロイド注射
処置 約5分 / 麻酔不要 / 2〜3回
エコーでモヤモヤ血管を確認しながらピンポイント注射
広範な炎症・難治例向け
カテーテル治療(TAME)
処置 約40〜60分 / 局所麻酔 / 基本1回 / 日帰り
深部・広範囲・長年の重症例・手術を避けたい方にも対応

※ エコー評価の結果と症状に応じて、医師が最適な治療を提案します。強制はありません。

PRICE
料金(自費診療)
ステロイド注射
片側・両側 同額
福岡
6,600円
長崎
5,500円
カテーテル治療(TAME)
両院共通
片側
308,000円
両側
385,000円
保険・医療費控除について

痛みの血管内治療は全て自由診療(保険適用外)です。ただし、確定申告における医療費控除の対象となる場合がありますので、領収書は大切に保管してください。なお、カテーテル治療は日帰り手術として民間生命保険の給付対象となることがあります。ご加入の保険会社にご確認ください。

以下の方は治療が適さない、または慎重な判断が必要です
  • 化膿性関節炎(感染)が疑われる場合——感染の治療が最優先です
  • 造影剤アレルギーの既往がある場合——事前にご相談ください。前投薬で対応できるケースもあります(カテーテル治療)
  • 重篤な腎機能障害がある場合——造影剤の使用が難しいことがあります
  • 末期の変形で骨が完全に融合し歩行不能な場合——人工関節置換術の適応を検討します
  • 血液凝固異常・抗凝固薬の中断が困難な場合——個別に判断します
AFTER TREATMENT
治療後の経過とリスク
治療直後から改善までの流れと、起こりうる一時的な反応
治療直後〜1週間
一時的に患部の痛みが増すことがあります(治療反応)
数日で落ち着くことが多く、内出血が出ても1〜2週間で自然消失します
1〜3ヶ月後
「朝の一歩目が楽になった」「階段が前より怖くない」「夜間痛が減った」といった変化が現れます
✅ モヤモヤ血管が減るに従い、じわじわと改善していきます
3ヶ月以降
旅行・ゴルフ・ウォーキングを再開できた方も多くいます
痛みが軽減した後は筋力回復のコンディショニングが重要。再発予防にも繋がります
治療効果の個人差
罹患期間・重症度・変形の程度によって効果の出方は異なります
「1回で改善する方」から「複数回で徐々に良くなる方」まで様々です

⑧ 一般整形外科との違い

整形外科は変形性膝関節症の骨・関節的な診断や保存療法を得意とします。一方で、慢性的な滑膜炎・モヤモヤ血管への介入は専門性が求められます。

一般整形外科
当院(血管内治療)
診断ツール
レントゲン・MRI中心
エコー(モヤモヤ血管確認)+MRI
治療の選択肢
保存療法 → 手術(二択になりがち)
カテーテル治療+補助的なステロイド注射+コンディショニング
MRI異常なし
対症療法の継続が多い
エコーでモヤモヤ血管を確認→治療へ
入院
手術は入院・全身麻酔が必要
全治療が日帰り・局所麻酔のみ
高齢者対応
手術リスクが高く選択が難しいことも
80代・90代の方にも対応可能
🎯 当院が最も力になれる患者さん

「ヒアルロン酸注射を続けているが効果が薄れてきた」「整形外科で手術しかないと言われたが踏み切れない」「長年の膝の痛みで旅行やゴルフを諦めている」——そのような方が当院の最も得意とする患者層です。

FIRST STEP
まず、エコーで確認してみませんか?

「レントゲンでは問題ない」「ヒアルロン酸が効かなくなった」——そんな方ほどエコーで異常血管が見つかるケースがあります。初診でその場で確認できます。

※ LINE相談無料。治療の強制はありません。「まだ迷っている」という段階でも大歓迎です。

⑨ 治療実例

当院で実際にカテーテル治療を受けられた変形性膝関節症の患者さんの経過を、症例ブログで詳しく紹介しています。

CASE REPORT|60代女性・両膝
歩行・階段昇降時の痛みが続いた両膝変形性膝関節症にカテーテル治療を行った一例
約5年以上、鎮痛薬・関節内注射・整骨院などの保存療法を続けても十分な改善が得られなかった方に、日帰りカテーテル治療(TAME)を1回実施。治療約6週間後に8割改善、約7週間後には9割改善(患者申告値)を認め、コンディショニングを併用しながら経過良好に推移しています。

※ 掲載内容は当院で実際に行った治療の一例です。効果には個人差があり、すべての方に同様の結果を保証するものではありません。

⑩ よくあるご質問(FAQ)

患者さんから多く寄せられる質問にお答えします。

Q1. 変形性膝関節症は完全に治りますか?
すり減った軟骨を完全に元に戻すことは現時点では困難です。しかし、痛みの主な原因である「炎症」と「モヤモヤ血管」を治療することで、痛みなく日常生活を送れる状態(寛解)を目指すことは十分に可能です。「軟骨がなくなったから必ず痛い」わけではなく、炎症が治まれば痛みが軽くなる方は多くいます。
Q2. ヒアルロン酸注射がだんだん効かなくなりました。なぜですか?
ヒアルロン酸は関節の潤滑・軟骨保護を目的とした治療です。しかし炎症が慢性化した膝では、滑膜内にモヤモヤ血管が増殖しており関節内の環境自体が悪化しています。ヒアルロン酸は「炎症を起こしている血管を減らす」作用は持たないため、根本の原因が残ったまま効果が薄れていくケースが多いのです。
Q3. ステロイド注射とカテーテル治療(TAME)の違いは何ですか?
ステロイド注射はエコーでモヤモヤ血管の位置を確認しながらその周囲にステロイド剤をピンポイントで注射する処置です(約5分・自由診療)。即効性がありますが、効果は一時的なことも多く、頻回投与は組織を傷めるリスクがあります。カテーテル治療(TAME)は足の付け根からX線透視下でカテーテルを膝の血管まで誘導し、モヤモヤ血管を選択的に塞栓する根本的な治療です(約40〜60分・自由診療)。炎症の程度やご希望に応じて選択します。
Q4. カテーテル治療は実験的な治療ではないのですか?
いいえ。このカテーテル治療は、アメリカのFDA(米食品医薬品局)やドイツの医薬品機関で承認・推奨されている治療であり、変形性膝関節症の治療法として欧米を中心に普及が進んでいます。国内外の論文でも有効性・安全性が報告されており、日本でも今後の保険収載を目指しています。当院では2,500例以上の血管内治療の経験を持つ医師が担当します。
Q5. 膝に水がたまる原因は何ですか?水を抜くと癖になりますか?
膝の水(関節液)は、滑膜が炎症を起こすことで過剰に分泌されます。「水を抜くから癖になる」はよくある誤解で、実際には「炎症が続いているからまたたまる」のです。水は炎症の結果であって原因ではないため、水を抜くだけでは根本解決になりません。滑膜の炎症とモヤモヤ血管を治療することが、繰り返しを防ぐ根本的なアプローチです。
Q6. レントゲンで「年相応」と言われましたが痛みが強いです。なぜですか?
レントゲンは骨の形と隙間しか映しません。滑膜の炎症・骨髄浮腫・膝蓋下脂肪体炎・モヤモヤ血管はレントゲンには写りません。MRIや超音波(エコー)検査で初めて原因が明らかになることが多く、「骨には問題ない」は「痛みの原因がない」とは違います。当院では外来でエコー検査を行い、異常血管の有無を確認します。
Q7. 手術(人工膝関節)を勧められましたが、カテーテル治療を受けることはできますか?
はい。手術を待っている間、あるいはどうしても手術を避けたい場合にカテーテル治療を行い、痛みが緩和されるケースは多くあります。まずご相談ください。痛みのコントロールができれば、手術を将来へ先送りにすることも選択肢の一つです。
Q8. 何回治療が必要ですか?
ステロイド注射は急性期に2〜3回が目安です(2〜3週間に1回)。カテーテル治療(TAME)は1回で効果が持続する方も多いですが、炎症が強い場合や両側の場合は2回行うことでより高い効果が期待できます。いずれも個人差がありますので、効果を確認しながら進めます。
Q9. 治療費(料金)はいくらですか?保険は使えますか?
ステロイド注射・カテーテル治療はいずれも自由診療です。ステロイド注射は福岡¥6,600・長崎¥5,500、カテーテル治療(TAME)は片側¥308,000・両側¥385,000(税込)です。医療費控除(確定申告)の対象となる場合がありますので、年間医療費が10万円を超える場合は申告をお勧めします。
Q10. 福岡と長崎どちらでも受診できますか?
はい。福岡ペインケアクリニック(福岡市博多区中洲、水〜土曜)とながさきハートクリニックの痛みの血管内治療外来(月〜火曜)の両院で診察・治療を行っています。
Q11. 造影剤アレルギーがある場合でも治療できますか?
カテーテル治療ではX線造影剤を使用します。過去にアレルギー反応が出たことがある方は事前に必ずお申し出ください。アレルギーの程度によっては前投薬で対応できる場合があります。重篤なアレルギー歴がある場合は、ステロイド注射など造影剤を使わない治療を選択することもあります。
Q12. 仕事・日常生活への復帰はどのくらいかかりますか?
ステロイド注射は処置後すぐに帰宅でき、翌日から通常の生活が可能です。カテーテル治療後は当日は安静が必要ですが、翌日から歩行・デスクワーク程度の活動は可能な方がほとんどです。激しい運動・長距離ウォーキングは1〜2週間様子を見ながら再開してください。
Q13. 高齢(80代・90代)でも治療を受けられますか?
はい。全身麻酔を使わず局所麻酔のみで行う治療ですので、高齢の方でも身体的負担が少ないのが特徴です。心臓・腎臓・血液の持病がある場合は事前にお知らせください。
Q14. モヤモヤ血管とは何ですか?
慢性的な炎症によって新たに形成される、細くてもろい異常な微小血管のことです。これらの血管に痛みを感じる神経(侵害受容線維)が一緒に伸び込むため、軽い刺激でも強い痛みを感じやすくなります。超音波(エコー)のカラードプラで血流信号として可視化できます。
Q15. 夜中に膝が痛くて眠れません。これは変形性膝関節症ですか?
夜間痛(安静時や就寝中の痛み)は、滑膜炎の程度が強い時期に現れやすい症状です。炎症が続いているサインであり、放置すると痛みが慢性化する可能性があります。骨壊死・感染・関節リウマチなど他の疾患でも起こるため、MRI検査による鑑別が重要です。早めの受診をお勧めします。
Q16. ステロイド注射を繰り返してきました。カテーテル治療と組み合わせられますか?
はい、可能です。ただし、直近でステロイドを注射した場合は、感染リスク管理の観点から一定期間(目安として4〜6週以上)間隔を空けてからカテーテル治療を行うことが一般的です。受診時に最後にステロイドを打った時期をお知らせください。

⑪ まとめ

  • 変形性膝関節症は軟骨のすり減りだけが問題ではない——慢性的な滑膜炎とモヤモヤ血管の増殖が、頑固な痛みを作り続けている
  • レントゲン・MRIの所見と痛みの強さは必ずしも一致しない——「骨は問題ない」と言われても、エコーでモヤモヤ血管が見つかることがある
  • ヒアルロン酸・保存療法で改善しない場合、次の選択肢がある——ステロイド注射・カテーテル治療(TAME)は炎症の鎮静・根本治療にアプローチする
  • 日本の研究では治療成功率86.3%、3年後も約8割が効果を維持——日帰り・局所麻酔・翌日から生活復帰が可能
  • 「人工関節しかない」と言われた方も一度ご相談を——変形の末期でも痛みを軽減できるケースがある
  • 福岡・長崎どちらでも受診・治療が可能——LINEからの無料相談に対応しています
  • 旅行もゴルフも、諦める前にもう一つの選択肢を——痛みが軽くなれば、生活の質は大きく変わります
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ここまで読んでくださった皆さまへ

ヒアルロン酸を繰り返してきた。痛み止めを飲み続けても翌日には元通り。そのサイクルから抜け出すために、ステロイド注射・カテーテル治療は日帰り・局所麻酔で、モヤモヤ血管の発生源に直接アプローチします。

翌日から通常生活が可能。旅行やゴルフを再開できた方も多くいらっしゃいます。

※ LINE相談無料。診察後に治療方針をご説明します。
監修医師
坂井 伸彰(さかい のぶあき)
福岡ペインケアクリニック 院長 / ながさきハートクリニック 痛みの血管内治療外来
日本専門医機構認定内科専門医 / 日本医師会認定スポーツ健康医
循環器内科医としての血管治療技術を応用した「痛みの血管内治療」を専門とし、2,500例以上の血管内治療を経験。変形性膝関節症・膝滑膜炎を含む難治性疼痛に対して地元九州で動注治療・カテーテル治療を行っている。
REFERENCES ― 参考文献
  1. 日本整形外科学会 診療ガイドライン委員会 編.変形性膝関節症診療ガイドライン2023.南江堂.
  2. Okuno Y, et al. J Vasc Interv Radiol. 2017;28(7):995–1002.
  3. Bagla S, et al. J Vasc Interv Radiol. 2020;31(7):1096-1102.
  4. Padia SA, et al. JBJS Open Access. 2021;6(4):e21.00085.
  5. Taslakian B, et al. Osteoarthritis Cartilage. 2023;5(2):100342.
  6. Heller DB, et al. RadioGraphics. 2022;42(1):289–301.
  1. 日本整形外科学会 診療ガイドライン委員会 編.変形性膝関節症診療ガイドライン2023.南江堂.
  2. Okuno Y, et al. Genicular artery embolization for treatment of knee osteoarthritis pain: Systematic review and meta-analysis. Osteoarthritis and Cartilage Open. 2023.
  3. Torkian P, et al. Genicular artery embolization for treatment of knee pain caused by osteoarthritis: A systematic review and meta-analysis. Cardiovasc Intervent Radiol. 2021.
  4. Landers S, et al. Genicular artery embolisation for knee osteoarthritis: A multicentre randomised controlled trial. NEJM Evidence. 2024.
  5. 厚生労働省.「統合医療」に係る情報発信等推進事業.変形性膝関節症.

九州ペインケアネットワーク
Kyushu PainCare Network

福岡ペインケアクリニックと、ながさきハートクリニックは、
モヤモヤ血管治療が受けられるクリニックで、同水準の治療とサポート体制を提供しています。

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